Ans.歯並びが悪くなるのは、全て遺伝が原因だと思っている人が多いですが、実際には遺伝的要因以上に、悪い生活習慣によって生じている場合が多いのです。
酸素を吸うということに関しては、鼻でも口でも同じことのように感じますが、実際には口で呼吸をすることは、細菌を多く体内に入れてしまい、体の免疫力が弱くなってきます。
そして歯並びにも多大な悪影響を及ぼします。
歯は口元の筋肉が内側に押し、舌が外側に歯を押して、バランスのとれた位置に歯を並べようとします。
それが口で呼吸していますと、口を閉じる筋肉の成長が十分に発達せず、俗に言う「しまりのない口元」になり、歯も前方へ出気味になります。
幼児には赤ちゃんの時のなごりとして、指をしゃぶる癖があります。
ある時期は、この習慣は仕方のないことなのですが、この指をしゃぶる癖が長く続きますと、前歯が出っ歯になってしまいます。
舌を前方に押し出したり、前歯で噛む悪い習慣がつくと、奥歯で噛み合わせても前歯でかみ合わない開口という噛み合わせになってしまいます。
左右どちらかの顎にだけに力がかかるような生活習慣をしていますと、歯や顎の成長に左右差が出てきて当然歯並びにも問題が生じてきます。
Ans.最近は、患者さんの方から「歯列矯正はしない方がいいと聞きましたが、どうなんでしょうか?」とか「私の友達で、矯正治療後に体調が悪くなった人がいるのですが、矯正治療の影響なのですか?」と質問してくることがあり、一部の人の間で歯列矯正治療に関する好ましくない噂が広まっていることは間違いのないことのようです。
以前に大手の新聞が社会面で矯正治療のことを悪く書いていたことには驚きました。
最近でも、TVや本で矯正治療や審美治療後に体調を壊した患者さんの特集を組んだりするのを目にすることが多くなってきました。
歯科医師の中にも、噛み合わせに重点をおいて治療をしている先生の中に、矯正治療を否定的に考えている人もいます。
しかし、安易に矯正治療を行なったり、噛み合わせの考え方に間違いがある歯科医が矯正治療を行なう場合に問題が生じるのであって、本来は、正しい矯正治療を行なうことによって、外見だけでなく体調も改善されて機能的にも良くなるのです。
これ以上矯正治療が誤解されないように、歯止めをかけるためにも、一人一人の歯科医師は、慎重に矯正治療や噛み合わせ治療を行なっていかなければならない時がきていると思います。
Ans.ワイヤーで歯を動かして矯正治療をした後、歯の裏側に針金のような物を固定して、歯を動かないようにしたり、入れ歯のような取り外せる物を口の中に装着して、歯をその位置に固定する時期を、保定期間といいます。
裏側で固定していた針金が外れたり、保定装置を指示通りに装着しなかったりすると、歯は動いて戻ろうとします。
しかし、何年間も保定をしていたのに歯が動いて戻ってしまう最大の原因は、噛み合わせが安定しないで、顎のまわりの筋肉の動きと歯の並んでいる位置が一致していないということなのです。
見た目の歯並びをきれいにすることは、そんなに難しくありませんが、顎の運動に合わせた位置に噛み合わせを作っていくことはとても難しく、それができれば歯の後戻りも生じなくなります。
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