噛み合わせの治療で訪れる患者さんからの質問で「私の噛み合わせのズレはひどい方ですか?」というのと同じように多い質問は「私は噛み合わせの治療をしないといけませんか?」というのがあります。この質問に対する答えも難しいのです。噛み合わせに問題があるかどうかは、殆どのケースで、パッと見ただけで私には判断できます。
しかし、患者さんの悩まれている主訴が100%確実に直るということは断言できない場合もあるのです。中には、何も気になるようなことはないのに、噛み合わせが悪いのなら治療してくださいといわれる方もいらっしゃいます。噛み合わせを正しくすることは体にとって、とても大切なことですが、噛み合わせ治療というのは、とても難しく時間も費用もかかる場合も多く、簡単に「さあ噛み合わせの治療をしましょう」と始められるものではないのです。
患者さんからすると、何か目に見えて改善したと感じられることがなければ、治療後に「治療して良かった」と思えないのではないでしょうか。「ムシ歯かあったら全部治療しておいて下さい」というのと「噛み合わせが悪かったら治療しておいて下さい」というのでは、根本的に違う次元の物なのです。
私の判断において、理想的な噛み合わせだと感心するような人は、全体の1%もいないのです。みなさん大なり小なり何らかの問題を持っていても、それなりに生活されているのです。従って、当クリニックにおいては、患者さんが何かを求めて来院され、その期待に添える場合にのみ治療を勧めているのです。
当クリニックを訪れる噛み合わせに問題のある患者さんの多くが、「私の噛み合わせのズレはひどい方ですか?」という質問をしてくる。噛み合わせがズレているかどうかは、私の経験では、殆どのケースがパッと見て判断できる。噛み合わせのズレの程度も10段階で示せば何点ぐらいだということは可能である。しかしそのズレの程度と体調不良のひどさが必ずしも一致しない場合も多いのです。10点満点で3点ぐらいなのに、たいした体調の不良を訴えない人もいれば、10点中7点ぐらいに思えるのに、ひどい体調の不良を訴える人もいるのです。
もちろん統計的に言えばやはり、噛み合わせのズレがひどい人程、体調不良のひどい人も多いのですが、ムシ歯のように、ムシ歯の大きさに比例して痛みもひどくなるという1:1の相関関係は、噛み合わせのズレと体調不良にはみられないのです。
従って噛み合わせを直しても100%体調不良がとれるということを治療前に約束することは無理なのです。
噛み合わせ不良が身体に与える影響について、TVや雑誌などのマスコミで取り上げられる機会も多くなり、患者さんの方から、頭痛、肩こり、首の痛みなどのひどい場合に、歯科医院で治療を受けようと希望される人も増えてきました。
頭痛、肩こり、腰痛などの筋肉系の問題と手足のしびれ、イライラ、生理痛などの頚椎のねじれに由来する血管神経への圧迫の問題と大きく分けて2つに大別できます。
生理痛がひどくて歯医者に行くということは今現在ではとても滑稽なことですが、噛み合わせの治療後に生理痛がなくなったという人は当クリニックにおいても数多く経験しています。
噛み合わせ治療と不定愁訴(頭痛、肩こり、めまい、耳鳴りなど)の関係には、不明な点も多く、同じような噛み合わせの人を治療しているのに、両者の治療結果に大きな差が出ることもあり、「治療前に100%治りますよ」と断言できない歯がゆさがありますが、噛み合わせのズレが健康に多大な悪影響を与えていることは間違いのないことであり、今後とも、年々噛み合わせの大切さがクローズアップされてくることでしょう。
噛み合わせ不良と関係していると思われる症状には、頭痛、肩こり、耳鳴り、整理痛、生理不順、冷え性、手のしびれ、腰痛、めまい、不眠症、鼻づまり、高血圧、イライラなどが考えられます。
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