矯正治療の相談に行くと、歯を数本抜かなければいけないと言われて、抵抗を持つ人は少なくないと思います。
顎の大きさに比べ歯の大きさが大きいので、残念ですが、小臼歯を抜いて歯をきれいに並べましょうと言われます。
この歯を抜く方法が長年正しいとされてきたので、この方法に異論を唱える人の方が少数でした。
しかし、歯並びをきれいにするためとはいえ、歯を抜くことによる弊害が注目され始め、歯を抜かずに矯正治療をする方法を選ぼうという風潮が矯正歯科の中でも高まってきています。
歯を抜くから悪い治療で、歯を抜かないからいい治療だという簡単なものではありません。顎の位置を正しい場所に安定させる柱が歯なので、正しい位置がわからずに治療していけば、どちらの方法で治療しても患者さんの満足する治療にはならないでしょう。
当クリニックでは、他の歯科医院で二、三年かそれ以上治療期間がかかると言われた人も一年ぐらいで治療が終了しています。
これは、歯を抜かないことと、正しい噛み合わせに対する明確なゴールがしっかりしているからです。
歯を抜くことで正しい噛み合わせを作るには、多くの時間が必要になってくるのです。
また、正しい噛み合わせを作ることなく、見た目の歯並びだけをよくする治療でしたら、治療期間はいくらでも短くできますが、それでは本末転倒になってしまいます。
当クリニックでは正しい噛み合わせのゴールがしっかりしているために、治療の終了を自信を持って告げられるのです。
当クリニックでは、見た目の歯並び以上に、体調の不快症状の改善を目的として矯正治療を行なっています。
体調が改善されるということは、機能的にも、理想的な位置で力の関係が保たれていると考えられます。
噛み合わせ以外の原因で、頭痛、肩こり、首の痛み、生理痛など、いろいろな不快症状が生じることもありますが、多くの患者さんは、治療後に体調の改善を喜ばれているので、これらの症状にはとても深い関わりがあると考えられています。
従来、治療後にきれいに並んでいる歯型によって、矯正の成功、不成功は語られてきました。しかしこれでは、顎の動きは一切考えられていないことになります。
今までは、歯が先にあって、筋肉の方をそれに合わせるように動かしてきましたが、これでは考え方が逆であり、筋肉の運動で、顎が動き、その軌道の終点として歯をきれいに並べなければならないのです。
Ans.一般の患者さんにとって矯正治療というのは、見た目をきれいにするために行なう治療で、美容整形治療と同じように考えている方が大半であると思われます。
実際、税務署では成人の矯正治療を美容治療として考えていて、原則としては年末の確定申告で医療費控除の対象から外れています。
しかし、当クリニックに限っていえば、外見よりも、頭痛、肩こり、不眠症などの不快な症状を治したくて矯正治療を行う患者さんの割合が多いです。
矯正治療はある意味で両刃の剣であります。正しい噛み合わせを作るためにすべての歯を動かすことができるので、噛み合わせ治療の方法として最も有効な方法です。逆にその結果が思わしくない場合は患者さんにとって、自然な顎の運動をしいることになり、患者さんにとって苦痛が増えてしまいます。
では、何をもって正しい噛み合わせとか、正しくない噛み合わせと判断すればいいのでしょうか。
最近は、一見するときれいな歯並びなのに、詳しく検査すると噛み合わせのズレている患者さんが多く見うけられます。
まわりの人や歯医者さんからも「きれいな歯並びですね」と誉めてもらっていたのに、当クリニックで検査をした後に噛み合わせがズレていることを指摘されると、みなさん一様に、信じられないと疑いの表情をします。
こういった患者さんには、噛み合わせのズレを説明して頭で理解してもらうことよりも頭痛、肩こり、耳鳴り、不眠症などの症状を取り除くことで、実感としてわかってもらうほうが早い場合があります。
“論より証拠”で、症状が楽になると、驚いて、自分の噛み合わせのズレが体にも悪影響を及ぼしていたことを実感してくれます。
今の現状では、噛み合わせのズレと全身の関わりについてすべてが解明されているわけではなく、不明な点も多くあります。ですから矯正治療でも、外見の美しさやきれいな歯並びを治療目標と考える患者さんや歯科医師さえもが大半を占めているのが実情なのです。
矯正治療をする最大の目的はなんといっても、「見た目の歯並びをきれいにしたい」ということでしょう。もちろん見た目はとても大切なことですが、歯並びを治したり、噛み合わせをよくするということは、見た目以外にもいろんなことと関連しているのです。
なんと、噛み合わせは、体の健康とも深くかかわっているのです。
では、噛み合わせが悪いとどんなことが起こるのでしょうか?
噛み合わせが悪いために、口が開けにくい、顎の関節が「カクッ」と音がする、口を開けた時に、関節の回りが痛む、など顎関節症の障害の原因になります。
顎のずれにより、背骨が曲がったり、噛む時に、筋肉に負担がかかりすぎ、肩こり、偏頭痛、首の痛み、耳鳴り、腰痛、や、筋肉の過緊張により自律神経に異常をきたして、倦怠感、浅い眠り、生理痛など様々な弊害が現れやすくなります。
食べ物を十分に噛み砕くことが出来ないために、栄養摂取の効率が悪くなり、それに伴って胃腸を壊しやすくなります。
歯並びが悪いことにより、大きく口を開けて笑ったり、喋ったりすることがためらわれ、性格的にも暗くなる人もいます。
特に歯への関心が高まっている昨今、深刻に悩んでいる人はかなり多いです。
奥歯を噛みしめても前歯が開いてしまう人の場合には、サシスセソなどの摩擦音が出しにくく、英語の発音などには、大きなハンディになってしまいます。
歯並びが悪いと、歯の周りに汚れがたまりやすく、また、歯ブラシの毛先も届きにくくなります。磨き残した歯の汚れは、虫歯と歯周病の原因になってしまいます。
噛み合わせが悪いために、顎の成長が左右どちらか片方の過成長がおき、顔が非対称になったり、受け口の噛み合わせのために顎がしゃくれた方向に成長していきます。
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