■噛み合わせ治療Q&A

◆これからの歯科医の役割

 今まで歯科医というのは、削って、つめて、かぶせて、抜くと言った、修理屋的な職業のように考えられていて、他科の医者からは、歯医者は医者ではないと言うように見られることもありました。

 しかし、時代と共に人間の健康を管理していく上で、かみ合わせの良し悪しが、人体に多大な影響を与えることがわかってきて、歯はその噛み合わせを安定させる道具として、とても大切なものであるということが認識され始めました。

 フッ素やキシリトールの登場によって、虫歯は確実に減少してきています。
 歯周病も、デンタルフロスや歯間ブラシの普及によって確実に減ってきています。 近い将来、これら2つの疾患がなくなる日が来るのではないかと感じています。

 虫歯、歯周病の減少に反比例するかのように増加してきているのが、不正な噛み合わせの患者さんなのです。

 噛み合わせは大事だとわかっても、行く先々の歯科医院で違う説明をされたり、違う治療方法を行われたりして、困惑している患者さんたちが、ベーシックな知識としてこのホームページで勉強されて、正しい矯正治療や噛み合わせ治療を行う歯科医院を捜せることを祈っています。

Q.青山先生の話では、矯正治療を全身の健康と結び付けて説明されるので、一般的には実感しづらいのですが、健康の改善が目的で歯列矯正されるという方は増えてきているのですか。

A.私も矯正治療を始めて数年は、見た目をきれいにすることを目的に治療をしていました。

 当初から、治療後に患者さんとお話をしていると、頭痛、肩こり首の痛みなどがよくなったとか、夜によく眠れるようになったとか、生理痛がよくなったとか言われる方があまりにも多くて、ある時期から、全ての患者さんに治療前と治療後に、そういった関連症状を20項目ほど記録していくようにしたのです。

 すると、ほとんどの患者さんが体調の改善を喜ばれるので、正しい噛み合せは、体の不快症状を取り除くことができるということが、私の中で確信に変わっていきました。

 今は、見た目ではなく、体調の改善がメインの目的で矯正治療される方が多くいらっしゃいます。

Q.なぜ歯の噛み合わせと肩こり、頭痛、不眠症などの症状が関係するのですか。

A.それは、噛みあわせが悪い為に、食事などで上下の歯が触れるたびに、顎周辺の筋肉がねじれた位置で収縮し、筋肉に過度の緊張が生じて、異常に収縮して硬くなり、肩こり、首のこりといった、筋肉のトラブルが生じてくるためです。

 筋肉には、意識して動かす筋肉と、無意識で条件反射的に動かす筋肉がありますが、食事は無意識で、一定の動きで連続して食べ物を噛み砕き、食片の塊を唾液と一緒に飲み込むようになっています。

 この一連の筋肉の運動が不自然な動きで行われれば、筋肉にはとても負担がかかってしまうのです。

 また、筋肉のねじれによって、首の頚椎の中の神経や、血管に負担を与えることになり、ひどい生理痛、めまい、吐き気、疲れやすい、頻脈まで、一見、歯とは全然関係のない症状が引き起こされてしまうのです。

 自律神経失調症の人と顎関節症の人の症状がほぼ同様であることは、どちらも交感神経に異常をきたして生じるからなのです。

Q.内科などで、自律神経失調症であると診断された場合、その先生は患者さんに、噛み合わせ治療をしなさいと勧めたりすることはあるのですか。

A.残念ながら、今の医療制度では、それぞれの科が独立して診療を行っている状態であって、各科との連携が十分に取れているわけではないので、他科から紹介されるということはほとんどありません。

 それに、不正な噛み合わせと全身の不快症状の関係は、完全に科学的に証明されているわけではなく、臨床において、結果的に多くの患者さんが改善されたり、治ったりしているということなのです。

 しかし、厚生労働省も、医療費削減の為に本腰を入れて、噛み合わせと全身の諸関係に注目し始めて、力を入れ始めたと聞いています。


 正常な人は鼻で呼吸する時に気道は十分に開いていますが、いびきをする人は舌が気道をふさいで空気の通り道が狭くなっていびきが起こります。
 就寝中に呼吸停止を繰り返す睡眠時無呼吸症候群は、いびきが悪化して気道が完全に閉じてしまうと、命にかかわる危険すらあるのです。

1.ですからいびきは熟睡の証拠のように軽く考えているととんでもないことになるのです。
 無呼吸の時間があるというのは、その時間息を止めているのですから、首をしめられているのと同じ事で、無呼吸の時間が長くなると、脳にも酸素がいかなくなり眠りが浅く、疲労感やボーとする時間も増えてきます。

2.いびきは太ったおじさんに多いイメージがありますが、肥満により舌も大きくなって、仰向けに寝たときに重力で舌の根元が下がって気道を圧迫するので、太った人にいびきが多いのです。


 いびきの治療方法には、のどちんこ(口蓋垂)の切除手術や空気を送り込む呼吸装置などいくつかありますが、スリープスプリントというマウスピースのようなもので簡単に治ることがあります。
 口や歯やアゴの位置などが、呼吸や睡眠、もっと言えば命とまで関係しているということなのです。

1.いびきは気道が完全に閉塞はしないが、極度に狭くなった場合に生じ、完全に閉じた状態が睡眠時無呼吸症候群となります。
 従っていびきをしている人の中の数%が、睡眠時無呼吸症候群となってくるのです。

2.睡眠時無呼吸症候群による新幹線の運転中の居ねむり事件がありましたが、社会生活をしていくうえで重大な事故につながることも多々あるのです。
 また、小児が睡眠時無呼吸症候群になると、乳幼児の突然死に繋がったり、小児の脳障害の原因にもなりえるのです。


 矯正治療噛み合わせの治療方法には、幾通りもの考え方があるので、治療結果も様々であります。患者さんが一番知りたいのは、このクリニックで治療した人達はどういう治療結果だったのだろうが、ということではないでしょうか?

 人間の体の事ですから、治療前に頭痛、肩こり、腰痛など全ての不快症状が、確実に治りますとか、全員の歯並びが、同じ模型のようになります、ということを約束できる歯医者は、世界中に一人もいないと思います。

 しかし、このクリニックでも治癒率が90%なのに自分が治らなかったのなら、仕方がないと思えても、治癒率が30%のクリニックで治らなかったのなら、他の治癒率の高いクリニックにかかれば治る可能性もあるのです。

 いったい、このクリニックに来る患者さんのうち、どれくらいの人が治っているのか、満足されているのかを、患者さんは知りたいのです。

 30%ぐらいしか良くなっていないのに、噛み合わせの治療に自信を持っている先生もいれば、80%ぐらい良くなっているのに、謙虚な姿勢で、治療をされている先生もいるのです。

 実際に、どれくらいの患者さんが喜ばれたり、満足されているかは、そのクリニック内のスタッフにしかわからないのです。

 以前、他の噛み合わせ治療で有名な医院に通っていた方が、待合室で待っているときに、10年間そのクリニックに通い続けても良くなっていない人とお話しする機会があり、その人自身も1年通っていたが、このままでは自分も10年近く通わされると思って、転院を決意したと言われていました。

 この人のように、待合室で同じ症状の人と話が出来れば運がいいのですが、なかなかそういう偶然はないものです。

 そこで、裏ワザとして、そのクリニックの受付やスタッフの中で、真面目そうでウソのつけなさそうな人を見つけて、「噛み合わせ治療で本当に体調がよくなるんですか?」「1年ぐらいできちんと矯正は終わるんですか?」等、自分が一番聞きたいことを聞いてみるといいと思います。

 院長の中には平気で誇張した事を言う人はいますが、女性スタッフは一般に正義感が強く、いい加減な事を言うと自分に責任がふりかかると困るので、ウソをつくのは上手ではないと思います。

 普通の虫歯の治療では、そこまで慎重になる事もないと思いますが、噛み合わせ治療矯正治療では、金銭面、治療日数などいろんな意味で大変な治療なので、どうしてもクリニック内の内情を知りたい人には、この方法はいいと思います。


 筋肉には、意識して動かす筋肉と、無意識で動いている筋肉があります。

 心臓や肺など、生きた瞬間から死ぬまで本人の意識とは関係なく動き続けます。スポーツなどで、飛んだりはねたりする時に動く筋肉は、自分の意識で脳からの指令によって筋肉が動き始めるのです。

 食事も、一旦口に食べ物が入ったらモノを噛み砕き、飲みこむまで、自分でこれぐらいの大きさになったからもう少し噛もうとか、もうそろそろ飲み込もうとか意識するものではないですよね。

 食べ物が飲み込まれるまでの運動が、一連の咀嚼運動として存在しているのです。

 その時に正しい噛み合わせの人は、アゴの動きと筋肉の動きが一致していて体に無理がかからないが、悪い噛み合わせの人は、歯が触れる瞬間にアゴがズレ込むのを体が覚え込み、不自然な動きが咀嚼という一連の動きの中に組み込まれ、筋肉に過度の負担をかけることになってしまうのです。

 片足だけにゲタをはいて歩いたり、走ったりすると、はじめの数歩は違和感を感じますが、それが習慣になれば、それが普通になり、それで生活できるものなのです。

 しかし、そういう悪い習慣が長く続くことによって、足の関節や体に多大な悪影響を及ぼすことになってしまうのと似ています。


 多くの歯医者が、顎関節症の患者さんの治療を嫌がる背景には、大きく分けて2つの理由がある。

 1つめは、噛み合わせ治療が、分かっていない事が多い難しい治療であることである。2つめは、長年の噛み合わせ不良のために、常に噛み合わせばかり考えていたり、歯科医院を転々としていたりして、患者さんが一種のノイローゼのようになっているから歯科医が正しい治療をしても何かあるとすぐに、噛み合わせが狂ったと、必要以上に神経質になってしまう人がいるからだ。

 そういう患者さんは、長い間に、いろんな歯医者でいろんな治療の説明を受けてきて患者さん自身が自分で治療方法を指示してくる人も少なくない。

 歯医者の方も、治療法方に自信がないから、患者さんの言われるままに治療していき、いい結果が出ないと患者さんの言われるままに永遠に振り回される事になってしまうのだ。

 こういうノイローゼ気味で、精神的に病んでいて、治療に不信感をもっている人の治療は難しい。精神状態が安定していないので、とにかくイライラしていて、人の揚げ足を取ることばかり言ってきたりする。このタイプの患者さんに困らされた経験を持つ歯医者は、2度と同じような嫌な思いをしたくないので、噛み合わせの治療を避けてしまうようになってくるのです。

 もちろん、患者さんの言い分が正しくて、歯科医の治療が未熟な場合もあります。

 私の医院では、私の著書を読まれて、遠方からも多くの患者さんが来院されるため、様々な患者さんがいらっしゃいます。

 その中には、前の医院で体調不良を訴えつづけると、「お前は疫病神だ」「これ以上どうしろというんだ」と、歯医者の方が逆切れしてさじを投げられた人もいました。

 以前の噛み合わせ治療が、明らかに問題がある場合などは、当クリニックの治療で改善して喜ばれますが、治療の如何に問題がある場合などは、当クリニックの治療でどんな治療をしても治すことは出来ないので、治療に手をつけないようにしています。

 このメルマガは、歯科医師の方も多く読まれているみたいなので、こういう精神的に問題がある人に見られる傾向をお教えしておきます。

  • 治療方法に対して、自分の考えを主張して人の言うことに耳を傾けない
  • 人に対する感謝の気持ちがなく、常に不平不満、愚痴を言っている。
  • 攻撃的な性格である。
  • 歯科医院を転々としていて、歯科医師に不信感を持っている。

 しかし、歯科医の治療方法に問題があるのか、噛み合わせとは無関係な問題なのか、患者さんに精神的な問題があるのかは、性格に判断する事はとても難しい事です。


 噛み合わせのズレから由来する痛みや不快症状がとても大変なことは日々痛感しています。実際に多くの患者さんから、「楽になった」、「治った」など喜びの言葉をいただくことが私にとってもなによりの喜びであります。

 しかし、依頼心の強すぎる人は、「もっと○?してくれ」「もっと楽になるはずだ」など楽になっていることより、残っている部分にフォーカスを合わせて、感謝するという気持ちが全然ない人は治療していくことは難しい。

 たとえば長年あった頭痛が治療後に消えたり、軽減したとしてもそのことを喜ばずに、まだ腰痛は残っているのでどうにかしてくれ、と言ってくる人もいる。

 噛み合わせ治療によってずべての症状が必ず消えるわけではなく、他の原因によって生じていることもあるのに、全ての原因が噛み合わせからきていると自分で信じ込んでいる人は、風邪をひいても噛み合わせのせいだと思うほどで、こういうタイプの人は、全体の数%もいないが、大体こういう人は、自分の精神面に問題があるということを決して自覚していないのもやっかいである。


 外人は体は大きいのに、顔が小さいことを不思議に思ったことはありませんか。おまけに顔が小さいのに親知らずまで、きちんと並んで生えているのです。この疑問に対する答えは、外人の顔は奥行きがあり、前後に長いのです。日本人の絶壁の頭の人は多いですが、外人の人に絶壁の頭の人は少ないです。

 前から見ると小さい顔も、横から見ると幅のある顔をしているのが外人の顔の骨格の特徴なのです。ですから口の中の歯のスペースが十分あり、親知らずもきちんと生えているのです。

 ついでに動物に顎関節症などの顎のズレが生じないのは、動物の歯並びは全て歯の間に隙間があり、多少食べ物が柔らかくなって顎が小さくなったところで、歯が乱れて生えてくることもない為です。

 そういう生え方をしているので虫歯や歯周病にもなりにくいのです。


 噛み合わせの治療を嫌がる先生は多い。それは治療の難しさもあるが、それとともに噛み合わせの悪い人の中には、心の病んでいる人もいるからだ。

 噛み合わせを長年わずらえば、体調にもいろんな変化が生じ、苦労が大変なのは十分理解できるが、全ての原因を噛み合わせのせいにしている人がいるのだ。

 長年噛み合わせ治療にたずさわってきて、初めの問診をしていて、この人は精神的にやんでいるなと思える人のタイプが自分なりにはわかってきた。これは、経験上得た直感的なものなので、具体的にはいいにくいが、一番多いのは、すべての原因を噛み合わせのズレと自分で決めつけていて、すぐに他人を責めるタイプの人だ。

 歯医者に言われてもそう思う人もいるし、自分で体験的に噛み合わせから来ていると思う人もいる。とにかく自分で勝手に思い込んでいる人には手の施しようがなく、自分で治療方法まで言いだす人もいる。そういう人は、風邪を引いたり、水虫が出来ても噛み合わせが悪くなったのではないかと心配してしまうのだ。

 すぐに何かあると自分はガンではないかと心配する人と同じだが、噛み合わせの治療はガンと違って簡単に出来ると思っているからもっとたちが悪いのだ。

 殆どの人は体調の改善を素直に喜ばれ、感謝して下さるが、心の病んでいる人は100%すべての症状が完治しなければ、満足されず、少しでも症状が残ると治療ミスだと思って、相手を責めてくるのだから、こちらもそういう人を相手にしたくなくなってしまい、自然と点々と歯医者を変えていくようになってくるのだ。

 気の毒ではあるがこういうタイプの人は噛み合わせ以前に、自分の心の在り方を変えていかなくては、一生涯不幸な人生を歩んでしまうことになるのだ。こういう人の話を耳にすると、歯医者の方も、噛み合わせ治療に対して臆病になってしまうのだ。


 噛み合わせの治療で訪れる患者さんからの質問で「私の噛み合わせのズレはひどい方ですか?」というのと同じように多い質問は「私は噛み合わせの治療をしないといけませんか?」というのがあります。この質問に対する答えも難しいのです。噛み合わせに問題があるかどうかは、殆どのケースで、パッと見ただけで私には判断できます。

 しかし、患者さんの悩まれている主訴が100%確実に直るということは断言できない場合もあるのです。中には、何も気になるようなことはないのに、噛み合わせが悪いのなら治療してくださいといわれる方もいらっしゃいます。噛み合わせを正しくすることは体にとって、とても大切なことですが、噛み合わせ治療というのは、とても難しく時間も費用もかかる場合も多く、簡単に「さあ噛み合わせの治療をしましょう」と始められるものではないのです。

 患者さんからすると、何か目に見えて改善したと感じられることがなければ、治療後に「治療して良かった」と思えないのではないでしょうか。「ムシ歯かあったら全部治療しておいて下さい」というのと「噛み合わせが悪かったら治療しておいて下さい」というのでは、根本的に違う次元の物なのです。

 私の判断において、理想的な噛み合わせだと感心するような人は、全体の1%もいないのです。みなさん大なり小なり何らかの問題を持っていても、それなりに生活されているのです。従って、当クリニックにおいては、患者さんが何かを求めて来院され、その期待に添える場合にのみ治療を勧めているのです。


 当クリニックを訪れる噛み合わせに問題のある患者さんの多くが、「私の噛み合わせのズレはひどい方ですか?」という質問をしてくる。噛み合わせがズレているかどうかは、私の経験では、殆どのケースがパッと見て判断できる。噛み合わせのズレの程度も10段階で示せば何点ぐらいだということは可能である。しかしそのズレの程度と体調不良のひどさが必ずしも一致しない場合も多いのです。10点満点で3点ぐらいなのに、たいした体調の不良を訴えない人もいれば、10点中7点ぐらいに思えるのに、ひどい体調の不良を訴える人もいるのです。

 もちろん統計的に言えばやはり、噛み合わせのズレがひどい人程、体調不良のひどい人も多いのですが、ムシ歯のように、ムシ歯の大きさに比例して痛みもひどくなるという1:1の相関関係は、噛み合わせのズレと体調不良にはみられないのです。

 従って噛み合わせを直しても100%体調不良がとれるということを治療前に約束することは無理なのです。


 噛み合わせ不良が身体に与える影響について、TVや雑誌などのマスコミで取り上げられる機会も多くなり、患者さんの方から、頭痛、肩こり、首の痛みなどのひどい場合に、歯科医院で治療を受けようと希望される人も増えてきました。

 頭痛、肩こり、腰痛などの筋肉系の問題と手足のしびれ、イライラ、生理痛などの頚椎のねじれに由来する血管神経への圧迫の問題と大きく分けて2つに大別できます。

 生理痛がひどくて歯医者に行くということは今現在ではとても滑稽なことですが、噛み合わせの治療後に生理痛がなくなったという人は当クリニックにおいても数多く経験しています。

 噛み合わせ治療と不定愁訴(頭痛、肩こり、めまい、耳鳴りなど)の関係には、不明な点も多く、同じような噛み合わせの人を治療しているのに、両者の治療結果に大きな差が出ることもあり、「治療前に100%治りますよ」と断言できない歯がゆさがありますが、噛み合わせのズレが健康に多大な悪影響を与えていることは間違いのないことであり、今後とも、年々噛み合わせの大切さがクローズアップされてくることでしょう。

 噛み合わせ不良と関係していると思われる症状には、頭痛、肩こり、耳鳴り、整理痛、生理不順、冷え性、手のしびれ、腰痛、めまい、不眠症、鼻づまり、高血圧、イライラなどが考えられます。


 人は弱いもので、何かに依存して生きていきたがる。子供は親に頼ったり、学校の先生に頼ったり、大人でも宗教に頼ったり占いに頼ったり、何かに頼って生きたいのだ。何か失敗したり、うまくいかないことがあれば人のせいにしたくなります。

 噛み合わせの治療も、本当に噛み合わせのズレが原因で七転八倒している人や日常生活まで支障のある人もいらっしゃいますし、がまんしてがんばって生きている人もいます。ほとんどの患者さんは治療後に体調の改善を喜ばれ、とても感謝してくれます。私は噛み合わせを治すことはできますが、神様ではないので、すべての患者さんの症状を100%治すことは出来ません。

 人間ならば誰でも日によって疲れる日もあれば、快調の日もあります。

 快調の日が普通で、疲れる日が異常だと思い込んでいる人は、その原因を噛み合わせに結びつけようとします。噛み合わせ治療前には、毎日頭痛が合ったのが治療後に数月に一度頭痛があったとしても、また噛み合わせが悪くなったと考える人は、常にベストでないと噛み合わせを原因にして逃げ込もうと考えます。これでは治るものまで治らなくなります。

 人間はもっともっとと欲求があるので、10の痛みが5や3に減っても減った痛みに感謝せずに、残った痛みに頭はいきます。


 私の医院では、初診時や治療後には、患者さんの言葉には極力耳を傾けるようにしています。患者さんの言葉によって、歯医者にとって当たり前の事が患者さんの視点からは、違う見方をしていたりすると、ハッとするようなこともたまにあります。

 しかし、患者さんが以前の歯科医院で受けた説明をきいていると、噛み合わせ治療に関しては、本当に歯医者がこんな説明をするのだろうかと、不思議になるような説明をしている歯医者が多い事に気付きます。

 それほど、噛み合わせに関しては、知らないのなら、知らないと言ってあげればいいものを、ウソの説明をされると、その説明の間違いを正していかないといけないですし、患者さんはなぜ、歯医者によって、言うことが違うのか不信に感じ始められます。

 噛み合わせ治療に関しては、10人の先生がいたら10通りの説明があるぐらい考え方に違いがあることは仕方のないことなのですが、明らかに見当はずれの説明をしている歯医者の話を聞くと、その説明を信じている患者さんが可哀相になってきます。

 特に「噛み合わせ治療」「矯正治療」においては、歯科医院によっては、治療レベルの違いがありすぎるので、複数の医院で相談を受ける事が大切である、といわざるをえないのが今の現状です。

 例えば、ご本人は歯を大切に思って歯を削りたくはなかったので、矯正治療をするつもりだったのに、その歯医者では「噛み合わせ治療は、歯を削らないと出来ません」とか、「矯正治療は、子供の時にしないと大人では出来ません」とか説明されて、本人は、その説明を信じて、仕方なく歯を削って治療したのに、それでも治らずに当クリニックに来院され、結局、矯正治療をすることになって、前の歯医者で、何のために歯を削られたのか、わからなくなっている患者さんもいらっしゃいました。

 ないとガードやスプリントなどの、歯に危害が加わらない治療なら、治療法に間違いがあっても問題はないですが、歯を削ったり、歯を抜いたりする場合は、取り返しのつかないことになってしますので、何件かのクリニックで説明を受けて、納得してから治療を受ける必要があると思います。


 長年噛み合わせ治療をしてきて、噛み合わせ治療において、技術的には絶対的な自信を持てるようになってきた。私が考える正しい噛み合わせは、ほぼ間違いないのではないかと自負している。しかし治療に来られる人の改善率は100%ではない。80〜90%の改善率はあるが、10%くらいの人はあまり変化が見えないと言われる人もいるのだ。同じような噛み合わせのズレの人なのに、同じような治療をしても、治療結果に差が出ることがあるのだ。これは医学という科学的な目で考えるとどうしても納得がいかなかった。長い間この答えを捜し求めていたが、解決の糸口に精神面、メンタル面の要因が関係しているのではないかと思うようになってきた。

 治らないという人達をいくつかのタイプに分けられることに気付いた。まず来院した時からこちらに敵対心、不信感など攻撃的な態度で接してくるタイプの人が一番多い。「私は病気なのだ、医者なら治せ」と言わんばかりの態度を取ってくるのだ。このタイプの人は、長年噛み合わせ治療で歯科医院を転々としていて、時間も、費用も無駄に使ってきており、歯医者に対して多くの不信感を持っており、自分でもいろんな本を読んで、多くの知識を得ている為に、人の話にも素直に耳を傾けないで、自分に都合のいい話の部分だけを勝手に解釈しようとします。話をしているだけで、こちらもとても疲れてしまい、とても信頼関係などは作れません。

 自分に都合のいい話でないとまた次の歯科医院を捜し続け、結局、間違った知識だけが増え続け、一生歯医者を捜し続けるのではないかとさえ思えます。

 次に依存心のとても強い人はなかなか治りません。人間の体調というのは自分の経験でしか比較できないですから、他人はみんな毎日快調に生活していると思えば、自分のちょっとした疲れとかもこれは噛み合わせの異常からくるものだと思い込んでしまうと、正常なものまで異常になってしまいます。

 歯医者は病気を治す補助をするだけで、最後は自分の中で絶対治すぞ、負けないゾという気持ちが必要なのは、どの病気にもあてはまることのように思います。

 最後に治療期間が長い患者さんでノイローゼ気味の人の治療はとても難しいです。長年、毎日毎日噛み合わせのズレばかり考えている人は、その期間が長い人ほど、精神的なケアも必要になってきます。これは全ての原因を噛み合わせのズレと結びつけ、風邪をひいたり、少しの疲れまで噛み合わせを原因と考え、正しい噛み合わせの人は毎日毎日が完璧なのだと信じている人は、正しい噛み合わせを作っても、精神的に強くなって、噛み合わせのことを忘れる努力をしないといけません。


 噛み合わせが全身の健康と密接な関係があるのは間違いのないことですが、100%全ての人の症状が治るのでないのなら、自分がその治療をして治らなかったら患者さんは時間もお金も返して欲しいと思われる人もいると思います。

 私のクリニックでは、80〜90%は改善を喜ばれていますが、それでも10%近くの人はあまり変化がないといわれる方もいらっしゃるのです。私は慎重なタイプなので、患者さんと十分話し合って患者さんが納得されてからでないと、不可逆的な、削ったり後戻りのできない治療には手をつけないようにしていますので、患者さんとの間でトラブルは生じませんが、顎関節症の治療にはトラブルは付きもので、ドクターも患者さんも十分な注意が必要になってくるのです。ドクターの方は、その患者さんは治せるものなのかを慎重に診断してから判断するべきですし、患者さんもその先生の説明が納得いくものかどうかを判断してから治療にとりかかるべきです。

 ガンや内臓系の手術で「成功率は50%ですけれどどうしますか」と聞かれて殆どの人は「それでもお願いします」といいますが、噛み合わせの大掛かりな治療で「よくなる確率は80%です」といわれても思いとどまる人も多くいるのは、患者さんの意識の中に、「噛み合わせのズレと体の不調が関係していないかもしれない」という疑問や不安も大きいからだとおもいます。100%の成功率でない以上、絶対治りますから治療すべきですと言えないので、信じてくれる人のみ治療をしていくしかありません。心の中では、「絶対この人治るのにな〜」と思っていても医療行為に絶対はないので、一歩一歩慎重に説明も治療も段階を追って行っています。そういう意味でも長年、医療不信、歯医者不振になっている人は、心のとびらを聞くのが一番の大仕事になってしまいます。


 人間の顎は時代とともに小さくなってきています。食べ物がかたくて十分に顎を使わないと咀嚼できなかった時代には、顎が発達してがっちりしていました。しかし近年とみに、グルメブームになり食べ物の欧米化にもともない柔らかい物ほどおいしいという傾向になってきました。十分に噛まなければ顎に血液も行き届かなくなり、顎が発達しません。それに対して歯自体のサイズは全然変化が無いのです。よく噛もうが、噛むまいが、歯の大きさは昔と一緒なのです。その結果親知らずなどは、生えてくるスペースが無くなり横になって生えてきたりするのです。昔は親知らずもきちんと生えているのが当たり前だったのに今では親知らずがきちんと生えている人は殆どいないのが現状です。そのうちにもっと顎が小さくなり、その手前の歯でさえきちんとはえなくなってくるでしょう。


メニュー
サイト内検索
フィード
最近の記事
アドレス

〒107−0062
東京都港区南青山2-12-15
 サイトービル6F
TEL:03−3401−3016
FAX:03−3401−3106

・銀座線「外苑前」駅 「4番」出口から徒歩2分
・銀座線・半蔵門線「青山一丁目」駅 「1番」「3番」出口から徒歩5分
・大江戸線「青山一丁目」駅 「5番」出口から徒歩4分
南青山デンタルクリニック

アクセスマップ

タグクラウド